ご説明。
『まじっく快斗』巻末にたまに(作品自体が偶にしか載らないなんてのは言っちゃ駄目だ言っちゃ駄目だ言っちゃ駄目だ)載っている「楽屋裏ネタ」。つまり『まじっく快斗』(及び『名探偵コナン』)はドラマであり、役者が演じているというスターシステムネタである。
の、更に捏造で楽しもうというネタ。真面目にとっちゃイヤン♥
世界的推理作家・工藤優作の息子にして、ハリウッド女優・藤峰有希子の息子。
母親に連れられて見学にきた撮影現場で殺人事件発生。6歳とは思えぬ推理力で事件を解決したが、そのときの監督の目に留まったのは、大人を追い込む際の演技力であった。
人気シリーズながらも6歳の子供が主役の物語ということで、絶対に実写不可能と思われた『名探偵コナン』が完成したのは、ひとえに新一を口説き落として役者にした、青山監督の情熱のたまものである。のちに判明したことだが、実はこの作品の主人公・江戸川コナンのモデルは、作者である工藤優作の一人息子、つまり新一本人であったというオチまでつく。まぁ名前が同じだし。
新一としては、いずれ成長の暁には自分が新一役を演じたいと思っているらしいが、その時代に彼ほどの名子役が生まれている可能性は極めて低く、新一の希望は叶わないだろうというのが周囲の見解である。『名探偵新一』にはならないだろう、多分。
早熟な子供らしく毛利蘭役の中森青子に淡い恋心を抱いており、恋敵(?)の黒羽快斗に折を見ては牽制を仕掛けているらしいが、快斗にとってその攻撃は「コナンちゃんに懐かれちゃった♪」といった認識にしかなっておらず、何ら有効打となってはいないのが哀しいところである。
実は件の黒羽快斗には赤ん坊の頃から世話になっており、両親が海外を飛び回っている間は、日本の黒羽家で育てられていた。新一の持つ雑学の大半は快斗から仕入れたものである。実は幼い頃の憧れの人が快斗だったなんてことは、今では口が裂けても言えない新一の秘密である。
工藤優作の親友であったマジシャン、故・黒羽盗一の一人息子。新一とは母方の従兄弟に当たる。
幼い頃から快斗の類稀なる才能及び性格に並々ならぬ興味を示していた優作は、彼の陽と陰を分けてモチーフとし、二つの物語を生み出した。それが『まじっく快斗』シリーズと『
この作品の映像化は、工藤優作たっての願いで、黒羽快斗の成長を待ったのちに実現された。無論、黒羽快斗の主役を前提とした話の下で、である。
『名探偵コナン』における新一役は、工藤新一のコナン役抜擢によるおまけのようなものだが、本人としては幼馴染み(?)の新一をかまえる良い機会ということで、非常に楽しんでいる模様である。最近ではクロスワールドで『名探偵コナン』にも怪盗キッドがちょくちょく出演しているため、新一の眉間からは縦皺の消える暇がないとか。快斗は今日も楽しく趣味に勤しみ新一をからかっている可愛がっているようである。
毛利蘭役、及び中森青子役である中森青子とは、出逢った初っ端からスタジオ中を巻き込んだ大喧嘩を繰り広げて以来、今以て喧嘩友達ではあるのだが、所謂「犬も食わない」といった類のものである。などと言おうものなら、両者からこぞって「違う!」と怒鳴られることだろうが。
因みに好物は魚を含め海産物全般。舟盛りなどが出ようものなら踊って喜ぶ歌って喜ぶただの莫迦である。なのに何故『まじっく快斗』ではあんなに苦手な設定なのか、とスタッフが優作に尋ねたところ、「エンターテイメントの追求」との答えが返ってきたとか何とか。要するに快斗をからかっているのだろう。
中森青子役を地でいく元気少女。役者と役が同姓同名なのは、『まじっく快斗』オーディションにおいて工藤優作が、彼女の名前だけで決定したためである。曰く「名は体を表すのだよ」ということだが、当時は監督が真っ青になっていたことは言うまでもない。
舞台出身だけあって実力は折り紙つき。しかし地でやれる青子役では腕の振るいようがないということで、本人としては毛利蘭役のほうが気に入っているそうである。恋する少年こと新一少年は、青子のそんな猫かぶりに騙されているのではなかろうか、というのがスタジオ内のもっぱらの意見である。
実際にはオバケを怖がるどころか、オバケも悪漢も裸足で逃げ出す黒帯の豪傑である。空手のみならず合気道と剣道も嗜んでいることは、公式プロフィールには存在しない。また青子や蘭が見せる天然じみた空気の読めなさ加減はなく、読めればこそいっそ空気を読まないという強者である。
本来はストレートヘアにシャギーの入った蘭に近い髪型であるが、これだけは青子役の際に手を入れて四方に跳ねさせている。蘭役に際しては髪型を戻して胸に詰め物をしており、快斗にいつもからかわれているのは楽屋裏でのご愛敬である。
工藤新一と毛利蘭は、こんな快斗と青子が互いに猫を被っている状態だからこそ、巧いこと均衡を保って成立しているのかもしれない、とスタッフは推測している。これが黒羽快斗役と中森青子役になると、口に出すのも憚られるただの喧嘩ップルである。つまり地である。
青子の劇団の後輩。外見がクールビューティなので、役柄が魔女やらマッドサイエンティストだったりするが、本人は至って小心者のおっとりとしたお嬢さんである。紅子当人としては、もう少々自分の気質に合った役を演じたいと思っているらしいが、恵まれた美貌がそれを許しはしないらしい。
小泉紅子という役の名前については、彼女をモデルとして優作が途中参加のキャラクタを作ったため、当然の帰結と言える。しかし性格が全くの正反対に設定されている理由は、やはり快斗の魚嫌い設定と同様に、単に面白かったからだろうというのが、大方の予想である。
役である小泉紅子同様、彼女もまた黒羽快斗に好意を抱いているらしいが、実のところ彼女の愛情は、快斗へのそれよりも青子へのそれのほうが上回っているようである。そのため三角関係と呼ぶには不適切な関係ができあがってしまっているが、そのことを残念がった優作がさすがに妻の有希子にしばかれたとか何とか。作家とはかくも業の深い生き物である。要するに自業自得である。
紅子が、そんな優作のお気に入りであることはあまり知られていないが、理由が昔の有希子に似ているからということで、奥様にも公認らしい。でも有希子とはタイプ違うし。夫婦バカップルぶりに当てられないおっとりさ加減のほうが実は気に入られているのではないか、と新一は推測しているが、真偽は闇の中である。
天然ボケの関西人。しかし本人はツッコミ役に徹したいらしい。と周囲に言ったら「無理だ」と総ツッコミを受けたということだった。つまりはそういう性格である。
白馬探もまた、役者を前提としての後出しでの登場である。『まじっく快斗』シリーズに探偵が投入された理由はというと、かの工藤新一が「キッドをこらしめる探偵が出たほうが面白くなるんじゃないのか」と原作者の優作に進言したためらしいが、その真相はと言えば「自分がキッドを」のつもりだったらしい。無論、白馬がこうして出演しているのだから、新一の目論見は見事に失敗したのである。こうして新一少年は世の中の厳しさを父から学んでゆくのだった。
実は服部役の際の色黒化粧で肌が荒れることを大変気にしているらしいが、どうせ黒くなっちゃえば何も見えないし、白馬の出番は滅多にないし……と裏でスタッフには散々な言われようである。要するに芸人として愛されているのだろう。
因みに鬼丸役のときは本当に剃髪していた。見事な役者根性である。ついでに『YAIBA』終了後、オフを利用してそのまま仏門に入ってみたらしいが、悟りは開けなかったといって一ヶ月ほどで戻ってきた。曰く「人間の煩悩がたった108ツのはずあらへんやん」。数えたんだろうか。そりゃ無理である。
一応紅子に片想い中らしいのだが、白馬より更に天然の紅子には欠片も気付いてもらえてはいない。似た境遇の新一とは不憫同士、ヤな友達良い友達のようである。