賽を振る日、才の降る日。

「おまえ、今日誕生日なんだって?」


「おめでと」


← ← ← ← ← ← ← ← ← 

「…………。」


「……おめでとう」

「っはぁ?」

「ボクはキミに言ってなかった」

「ってオレにかよ?! ンなトコでまで張り合うかフツー!」

「煩瑣い! 大体どうしてキミが知ってるんだ」

「この前行ったとき市河さん張り切ってたもーん」

「……って、今日じゃないか!」

「結局行かなかったなぁオマエ」

「どうしてくれるんだ! 知ってたクセに検討なんて…!」

「……今迄忘れ果ててた。アハハ?」

「…………」

「い、今から行こ、な?」

「……もう良いよ、明日でも」

「え、でも」

「別に約束していたわけじゃないし、碁会所の人達ならわかってくれるよ。どうせボクもキミに言われるまで忘れてたしね」

「そ、そか」

「で、いつなんだ」

「は?」

「キミの誕生日」

「だから張り合うなっつーの……。今日だよ」

「……え?」

「今日。碁に出逢った日だから」

「…………」

「あ。雪」


日本最大の碁盤です。


「ありがとう」